医療機関のIT化が進む中、院内ヘルプデスク業務はますます重要な役割を担っています。この仕事に就くためには、特定のスキルや知識が求められることが多いですが、未経験者でも適切な準備を行うことで採用のチャンスを掴むことができます。
本記事では、院内ヘルプデスク業務に就職するための方法について詳しく解説します。
院内ヘルプデスク業務とは?

院内ヘルプデスクは、医療機関内で使用されるITシステムや機器に関するサポートを提供する業務です。

医療機関ではどういうIT機器を取り扱ってるの??
具体的には以下のような機器や仕事内容が含まれています。
- IT機器のトラブル対応や機器設定業務
コンピューター機器や周辺機器、サーバー等ネットワーク機器の設定や修理、保守業務 - 電子カルテシステムのサポート業務
医師や看護師等医療従事者が利用するシステムの問い合わせ対応や要望対応 - 利用者教育業務
医療スタッフへのシステムやハードウェアの使い方の教育 - データ管理業務
システムのバックアップやセキュリティ対策
病院での業務で急に電子カルテが使えなくなったり、パソコンが故障してしまった時に専門家がいないと業務に支障が出てしまいますよね。
なので、トラブル時のシステム対応やお問い合わせ対応ができるシステム保守を配置しているのです。
働いている医療従事者も問い合わせ先があると安心して業務に集中することができますよね。
まさに院内ヘルプデスクは医療現場を支える縁の下の力持ちなのです。
院内ヘルプデスクに必要な資格やスキル
IT関連の基礎知識

医療機関で使用されるITシステムに対応するため、基本的なITスキルが求められます。
- ネットワークの基礎知識: LAN、Wi-Fi、IPアドレスの仕組みを理解。
- OSの操作: WindowsやMacOSの基本操作。
- トラブルシューティング: IT機器やソフトウェアの問題を解決する能力。
トラブル対応で連絡が来るので知識がある方が依頼者も安心して任せられますよね。
医療業界特有の知識

医療機関で使用している特有のシステムや運用に関するルールがあると思います。
それらは、一般企業とはまた違う部分もあるので、一つ一つ学んでいく事が大切ですし、
IT関連の知識と医療知識の両方の知識がある事がこの院内ヘルプデスクでは必要になってきます。
- 電子カルテシステム: 電子カルテシステムを始め、薬剤部門システムや放射線システムをはじめとする部門システムの基本操作や知識。
- 個人情報保護法: 患者さんのデータの管理に関する法律や規制。
- 医療用語: 医療スタッフとの円滑なコミュニケーションに役立つ知識。
医療機関では代表的に電子カルテシステムを使用していますが、それだけではありません。
薬剤部や放射線部門、検査部門や医事課など、それぞれの部門で使用している専門のシステムがあります。
システムが多岐にわたっているため、最初は覚える事がたくさんあって大変かもしれませんが、仕組みから覚えていくことが大切かと思います。
また、患者さんの個人情報を取り扱っているのが医療機関のため、個人情報に関する法律や規制についても理解する必要があります。
そして、病院では医療用語がたくさん飛び交うため、依頼者が何を話しているかを正しく理解するためにも、医療用語についても覚えていく事で確実に業務に役立てる事ができます。
コミュニケーション能力

私自身は、何よりもこのコミュニケーション能力が大切だと思っています。
医師や看護師は、多忙のため急いでいることも多く、電話ですぐに対応してほしい旨の要望があることも日常的です。
正しく聞き取り、正しく伝える事で医療従事者の円滑な診療業務につながっていきます。
そんな時に大切になってくるのもコミュニケーション能力だと思います。
医療従事者や他のスタッフと連携して問題解決や要望対応を実施していくためにも必須な能力になります。
関連する資格

業務に役立つ資格とかはあるの??
以下のような資格を取得することで業務に役立ちます。
- ITパスポート試験
- 基本情報技術者試験(FE)
- 医療情報技師
- MOS(Microsoft Office Specialist)
資格は、求人応募時に取得していると知識がある事の証明にもなるかと思いますし、
未経験者の場合は資格取得を一つの目標にすることで業務の知識を勉強の中でも得る事が可能になります。
経験者の場合でも、業務に就いた後に勉強して資格を取得することで知識を増やすことも可能です。
自分自身のスキルアップのためにも積極的に資格取得も是非目指してみてください。
常に意識すること
院内ヘルプデスクで活躍していくためには以下の点にも注意しましょう。
- 常に変わるITや医療システムに関する情報を収集をして学ぶ姿勢
- 患者さんデータを扱うため常に個人情報の保護等セキュリティの意識を保つ
- 医療現場の業務改善のためにできることを考える
電子カルテシステムもアップデートがあります。医療に関する法律も日々変わります。
そのため、お仕事をしていく中でも学び続ける姿勢がとても大切になってきます。
そして、お問い合わせ内容によっては患者さんのデータを扱うこともあるでしょう。
非常に重要な個人情報のため、扱うためには個人情報保護の知識も必要ですよね、そして何よりセキュリティの意識が大切です。情報を扱う職種として、しっかりとセキュリティ意識を保ちましょう。
まとめ
院内ヘルプデスク業務に就くためには、ITスキルと医療業界特有の知識の両方を習得すること・勉強し続ける意識が重要です。
本記事で紹介した方法を参考に、目標に向けて一歩ずつ準備を進めていきましょう。
一人でも多くの方が医療現場を支えるこの仕事に興味を持っていただければ幸いです。
多くの人々の役に立つ充実感を是非味わってみてください。
私も院内ヘルプデスクの現役の一人として、皆様と一緒にお仕事できる日を心からお待ちしております。